手縫い子ども服の作り方-ミシン縫いの本『KANA’S STANDARD for kids』のパンツを手縫いする

手縫い服・小物
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ミシン縫いの洋裁本を手縫いで作っていくシリーズ第三弾。

今回は子ども服です。
ミシン縫いの本『KANA’S STANDARD for kids』のスカート付きショートパンツを手縫いしていきます!

フリフリのスカートが付いていても大丈夫。
全部手縫いできちゃいます。

『KANA’S STANDARD for kids』について

『KANA’S STANDARD for Kids スタイリスト佐藤かなが作る女の子に着せたい毎日の服』は、スタイリストである佐藤かなさんの洋裁本です。
女の子用のトップス、ワンピース、パンツ、スカート、通園こものの作り方が載っています。

※ミシン縫いの本です

この本のおススメポイントは3つ。

  • 可愛い
  • 実用的
  • 洗練されたデザイン

1つ目の「可愛い」は、女の子用の本なので全体的にフリルがついた可愛い服が多いこと。例えばトップスだと、袖がフリルになっているもの、胸にフリルがついたもの、裾にフリルがついたもの……、とにかくフリルのバリエーションが多いです。

2つ目の「実用的」は自分で脱ぎ着できるデザインになっていること。トップスは衿をボタンでとめるタイプではなくゴムになっていたり、パンツやスカートにもゴムが入っています。

最後の「洗練されたデザイン」。私がこの本を購入した一番の理由がこれです。
今回作るパンツもそうなのですが、ウエストにゴムが入っているのが後ろだけなんです。

前ウエストにはゴムがないので、前から見るとウエストまわりがスッキリした印象です。
子ども服の本だとウエストは全てゴムが一般的なので、この作りは本当に珍しい。

パンツ同様、トップスもゴムが入っているのは後ろだけなので、やはりスッキリした印象の服になっています。

手縫いでの作り方

それでは、ここから手縫いでの作り方を説明していきます。

なお、参照元である『KANA’S STANDARD for kid’s』から変更していない部分は省略しています。
こちらは是非、実際に本を手に取って確認してくださいね。

事前準備・裁断

布端の処理を考える

ジグザグミシンで処理されている部分を手縫いでどうするか計画します。
このブラウスでジグザグミシンがあるのは、

  • 股上
  • 股下
  • オーバースカートの脇

の4か所。

パンツの脇や股は、動きが多くて丈夫に仕上げたい箇所です。
なので今回は折伏せ縫いを使って処理することにします。

折伏せ縫いは表にも縫い目が見える縫い方なので、他にあわせてオーバースカートの脇も折伏せ縫いすることにしました。

裁断

変更した縫い代を忘れずにつけて裁断します。
上の画像のオレンジ線で示した部分が、袋縫いするにあたり縫い代幅を変更した箇所です。

手縫前の準備

本の指示通り、

  • 接着テープ貼り
  • オーバースカートの裾とパンツ裾のアイロンがけ

をおこないます。

手縫いする

後ろダーツを手縫いする

①ダーツの中央で布を中表に折ります。
並縫いでダーツを縫います。
 縫い代はパンツの中心側へ倒します。

前ポケットを作る

前ポケットを作り、前パンツと合わせます。

①脇布と袋布を外表にあわせて並縫いします。
中表に返し、出来上がり線を並縫いします。

③前パンツのポケット口に袋布を中表に合わせて並縫いします。

④ポケットを表に返し、ポケット口をアイロンで整えます。
⑤ポケット口を並縫いで縫い代に縫いとめます。

前タックをたたむ

①本のとおりにタックをたたみます。
②タックとポケット(袋布・脇布)を、縫い代に並縫いで縫いとめます。

パンツの脇を手縫いする

パンツの脇を折伏せ縫いします。

①前パンツ、後ろパンツを中表にあわせ、出来上がり線を並縫いします。
 このとき、ときどき返し縫いをはさみながら縫い進めると、糸が緩みにくくなります。

後ろパンツの縫い代を半分の長さになるよう切ります。

このとき前パンツの縫い代を切ってしまわないように、前パンツの縫い代は待ち針で前パンツ側に留めておくと切りやすいです。

③前パンツの縫い代で後ろパンツの縫い代を包み、並縫いで縫いとめます。

股下を手縫いする

①左側の前パンツ、後ろパンツをあわせて折伏せ縫いします。
 縫い代は後ろパンツ側へ倒れるようにします。
 ※折伏せ縫いの縫い方は「パンツの脇を縫う」と同じです。

②右側の前パンツ、後ろパンツをあわせて折伏せ縫いします。
 右パンツの股下は出来上がり線まで縫うようにします。

あとで股上を折伏せ縫いするときに、右パンツ側の縫い代は半分切り落とします。
このため、右パンツの股の縫い代は縫いません。

パンツの裾を手縫いする

①パンツの裾を本のとおりに三つ折りし、並縫いします。

股上を手縫いする

股上を折伏せ縫いで縫い合わせます。

①左パンツを、中表になるように、右パンツの中に入れます。
 このとき、左右パンツの前後があうようにします。
②出来上がり線を並縫いします。
 股下の縫い代が重なる部分は、強度をつけるため返し縫いします。

③左パンツを右パンツから抜き、右パンツの縫い代を半分に切ります。
④左パンツの縫い代で右パンツの縫い代を包み、並縫いします。

オーバースカートを作る

①オーバースカートの脇を折伏せ縫いします。
 後ろスカート側を縫い代を半分に切り、縫い代は後ろスカート側へ倒れるようにします。
②オーバースカートの裾を、本のとおりに折り、並縫いします。

オーバースカートをパンツに付ける

オーバースカートにギャザーを寄せて、パンツに縫い付けます。

①本のとおりの位置にしつけ糸で並縫いを2本かけます。

2本目の並縫いの針目は、1本目と同じになるように縫うと、ギャザーがきれいにできます。

②パンツにオーバースカートを外表にあわせます。
 前後ろ中心、脇を待ち針でとめます。
③①のしつけ糸を引き、オーバースカートを絞ってギャザーをよせます。
④縫い代に並縫いをしてオーバースカートとパンツをあわせます。
 このとき、パンツ側を上にして縫うと縫いやすいです。

ベルトを作る

①前後ベルトを中表にあわせ、並縫いします。縫い代は割ります。

ベルトをパンツに付ける

①パンツにベルトを中表にあわせ、出来上がり線を並縫いします。

②ベルトを表に返し、後ろベルトを本のとおりにの場所に並縫いします。

③ゴムテープを後ろベルトに通します。
④③のゴムテープの端を半返し縫いで縫いとめます。

ゴムテープは力のかかる部分なので、半返し縫いでしっかり縫いとめます。

⑤前ベルトを本のとおりの場所に並縫いします。

完成

最後に

今回は、ミシン縫いの洋裁本を手縫いで作っていくシリーズ第三弾として子ども用のスカート付きショートパンツを作りました。

前ウエストにはゴムがないデザイン、スッキリしていていいですよね。
もしよければ手縫いでチャレンジしてみてください!

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