早いと3歳からはじめられる点描写。
でも、まだ鉛筆でなぞるのもたどたどしいのが3歳児。
コミュニケーションもスムーズにとれないし、最初からすらすら問題が解けるなんてことはありません。
今回は娘が3歳のときに点描写を教えた経験をベースに、どのように教えていくとよいのかお伝えしたいと思います。
この記事が点描写に楽しく取り組むきっかけになれば嬉しいです!
まずは3×3グリッドの点描写でルールを覚えよう
「みほんを見て、みほん通りの図形を描く」まずはこのルールを覚えることが一番最初にすること。
より具体的にいうと
- 点描写には「みほん」があること
- 「みほん」と同じ図形を描くこと
- 図形は、点と点を線でつないで描くこと
この3つを理解できるようにすることが最初のステップです。
初めて点描写にチャレンジするときは一番簡単な3×3のグリッド(点が縦横3×3の9個でできているもの)から始めるのがおススメです。
とはいえ相手は3歳児。
言葉でルールを説明しても、理解してもらうのはなかなか難しいです。
ごく簡単な問題を実際に問題に解きながら身に着けてもらったほうが早いです。
簡単な問題を一緒に解いてみて、「ああ。こっちに同じかたちを描くんだな」と思ってもらえたら第一段階クリア。
初めに解く問題は、次でふれる縦横の線のみでできる問題がいいですよ。
縦・横の線のみの点描写を解こう
最初に取り組む問題は、縦横の線だけのものがおススメです。
理由は斜めの線は描くことに慣れないと難しいからです。
まずは3点を結びきる問題
はじめは「縦線1本」「横線1本」など、ごく簡単なものから始めるとよいです。
経験的に、線は途中でとまる(2点だけ結ぶ)ものより、3点結びきったものの方が描きやすいと思います。
たとえば、下の画像のような問題です。
これらの問題では3×3グリッドの上、真ん中、下の感覚を養うことができます。
横線を縦線に変えると、左、真ん中、右の感覚が養えます。
見本をみて、同じ位置に線を引けるようになることが目標です。
慣れてきたら線が複数ある問題に挑戦できるようになります。
このレベルの簡単さだと、ネットでも市販の本でも手に入れるのは難しいので、問題は手書きで作りましょう。
作り方はこのブログの『3歳からの点描写-初めての疑問にお答えします!』を参考にしてみてくださいね。
慣れたら線の長さを変えてみよう
点の位置感覚に慣れてきたら、線の長さにも変化をつけてみます。
この段階になればネットで無料で手に入る問題も使えます。
おすすめは「ちびむすドリル」の「点描写ミニ」。
「タテ・ヨコの 点つなぎの組み合わせ」という、縦横の線のみの問題があります。
斜めの線がある点描写を解こう
3歳児には難しい斜めの線。
でも、3×3グリッドでは斜めの線は2種類です。
- 隣接斜めの線
- 離れた斜めの線
それぞれについてみていきましょう。
隣接斜めの線
斜めの線でも簡単なのが、隣接する斜めの点を結んだ線。
斜めの線に取り組むころには、点図形の問題にすっかり慣れていると思うので、斜めの線の問題をたくさん解くと解けるようになってきます。
「ちびむすドリル」の「点描写ミニ」では、「となりの斜めの点と、タテ・ヨコの 点つなぎの組み合わせ」という問題があります。
離れた斜めの線
点を1つ越えるというのがなかなか難しい離れた斜めの線。
実は、今4歳の娘もいまだに苦戦しています。
まずは線が曲がっても良いから点から目的の点に線でつなぐことから始めると、感覚として蓄積されていくと思います。
「ちびむすドリル」の「点描写ミニ」では、「ひとつ飛ばしの斜めの点と、タテ・ヨコの 点つなぎの組み合わせ」という問題があります。
練習のポイント
難しい問題にぶつかった時は
複数の線でできていて、解くのがどうしても難しいということがあるかもしれません。
その時は「線を分解して解く」と問題に解くりみやすくなります。
たとえば漢字の「入」のような形をした下の問題。
問題を分解して、まずは左の隣接した斜めの線だけを練習します。
これができたら次は右の斜めの線だけを練習します。
最後に再び「入」の形で練習すれば、すんなり解けることがあります。
難しい問題にあたった時は、まずは線を単純な形に分解して解いてみる。
もしよければ、試してみてくださいね。
線はまっすぐ引けなくても大丈夫
これは娘に点描写を教えてみての経験則なのですが、点と点を線でつなぐことができれば線はきたなくても気にしなくて大丈夫です。
練習すればするほどうまくなっていきます。
娘の場合は斜めの線が苦手で線がどうしてもまがっていました。
下の画像は、娘が3歳のときに、隣接斜めの線を練習し始めたころのものです。
それが、4歳になった今はだいぶきれいに描くことができています。
集中力も続かなくても大丈夫
こちらは長男に教えてみての経験則。
長男は、点描写を始めた頃、とにかく机に座っていられる時間が短かったです。
簡単な問題を1問解いたらもうどこかへ行ってしまう。。。そんな感じでした。
それが点描写を続けているうちに、2問、3問と解ける問題数が増えていき、必然的に机に向かう時間が増えました。
集中力がなかなか続かない子は、そもそも机に向かうこと自体が難しいのですが、短期集中でちょこちょこ続けていればだんだん成長していくと感じています。
興味があるものに挑戦しよう
今回の記事のとおり、最初から順にやっていたら途中飽きがくることもあるかもしれません。
そんなときは、子どもが興味を持つ問題にチャレンジしてしまうのも一つの選択肢。
というのも、子どもは自分で選んだ問題には集中力が違うと感じるからです。
もちろん本人の力量以上の問題を選んでしまうこともあります(というか、その方が多いです。。。)
そんな場合は、「難しい問題にぶつかった時は」に書いた問題を分解する方法を試してみたり、途中で飽きてしまってもできたところまでを褒めてみたりしてあげてくださいね。
最後に-問題に慣れてきたら市販の問題にチャレンジしよう
今回は、3歳児に初めて点描写を教えるとき、どのようにすればうまくいくのか解説しました。
ルールを覚え、3×3グリッドで縦横斜めの線が描けるようになったら、市販の問題も解けるようになります。
次のステップで導入するのにおすすめなのは、こぐま会の『てんずけい1』です。
この本でも3×3グリッドから始まるので取り組みやすいと思います。
娘は『てんずけい1』から始めて、4歳の現在は『てんずけい2』を継続中です。
点描写は、お絵描きの延長のような感覚でできるところが子どもに向いていると思います。
ぜひ、親子で取り組んでみてくださいね!
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